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[岡山電気軌道]3000形3005号車(東武日光軌道線復元号)

岡山電気軌道3005号車。東山電停にて2018年5月撮影。

3005号車(2018年5月)

この車両について

【東武日光軌道線 100形】

日光軌道線100形は、1953年(昭和28年)に東武鉄道が導入した路面電車です。
日光市内の東武・国鉄日光駅から馬返までを結んでいた日光軌道線の近代化を目的に、宇都宮車両(後の富士重工業)にて全10両が新造されました。

しかし、モータリゼーションの進展に伴い、日光軌道線は1968年(昭和43年)2月に全線廃止となりました。
廃止当時、100形は製造から15年ほどと比較的経年が浅かったことから、全車が岡山電気軌道に譲渡されることとなりました。

【岡山電気軌道 3000形】

岡山電気軌道は、1968年から1969年にかけて東武100形を順次導入し、3000形として運用を開始しました。
譲受にあたっては、石津式パンタグラフへの交換、方向幕の大型化など、岡山での運用に適応させるための改造が施されました。

大型ボディによる高い輸送力を活かし、導入当初は岡山電気軌道の主力車両として活躍しましたが、車体は非冷房のままであり、1980年代以降は冷房装備の新型車に押されて次第に運用の幅を狭めていきました。

1989年からは、主要機器を流用して新造(車体更新)された冷房車・7900形の投入により順次置き換えが進みました。

2025年現在では、車体更新の対象とならなかった3005号・3007号の2両が現存しています。
・3005号は東武日光軌道線時代の塗装に復元され、「東武日光軌道線復元号」として月に一度保存運行されています。
・3007号は水戸岡鋭治氏のデザインによるレトロ調リニューアルを受け、「KURO」としてイベント運行を中心に活躍を続けています。

各部資料写真

前面

側面

台車

床下機器

屋根

パンタグラフ

ステッカー

 

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