この車両について
【東武日光軌道線 100形】
日光軌道線100形は、1953年(昭和28年)に東武鉄道が導入した路面電車です。
日光市内の東武・国鉄日光駅から馬返までを結んでいた日光軌道線の近代化を目的に、宇都宮車両(後の富士重工業)にて全10両が新造されました。
しかし、モータリゼーションの進展に伴い、日光軌道線は1968年(昭和43年)2月に全線廃止となりました。
廃止当時、100形は製造から15年ほどと比較的経年が浅かったことから、全車が岡山電気軌道に譲渡されることとなりました。
【岡山電気軌道 3000形】
岡山電気軌道は、1968年から1969年にかけて東武100形を順次導入し、3000形として運用を開始しました。
譲受にあたっては、石津式パンタグラフへの交換、方向幕の大型化など、岡山での運用に適応させるための改造が施されました。
大型ボディによる高い輸送力を活かし、導入当初は岡山電気軌道の主力車両として活躍しましたが、車体は非冷房のままであり、1980年代以降は冷房装備の新型車に押されて次第に運用の幅を狭めていきました。
1989年からは、主要機器を流用して新造(車体更新)された冷房車・7900形の投入により順次置き換えが進みました。
2025年現在では、車体更新の対象とならなかった3005号・3007号の2両が現存しています。
・3005号は東武日光軌道線時代の塗装に復元され、「東武日光軌道線復元号」として月に一度保存運行されています。
・3007号は水戸岡鋭治氏のデザインによるレトロ調リニューアルを受け、「KURO」としてイベント運行を中心に活躍を続けています。
各部資料写真
前面
- 東側前面を正面から(2018年5月)
- 東側前面ナナメ(2018年5月)
- 西側前面ナナメ(2018年5月)
- 東側前面幕部分アップ(2018年5月)
- 東側前面灯具類アップ(2018年5月)
- 東側前面下部アップ(2018年5月)
側面
- 南側側面(2018年5月)
- 北側側面(2018年5月)
- 側面ドア開状態(2018年5月)
- 側面ドア(2018年5月)
台車
- 台車 KS40J (2018年5月)
床下機器
- 南側床下機器(2018年5月)
- 北側床下機器(2018年5月)
- 南側床下機器アップ斜め(2018年5月)
- 南側床下機器アップ(2018年5月)
- 南側床下機器アップ(2018年5月)
屋根
- 東側前面を上から(2018年5月)
- 参考に3007号車”KURO”の屋根(2018年5月)
- 屋根(2018年5月)
- 屋根(2018年5月)
- 西側屋根上配管の取り回し(2018年5月)
パンタグラフ
- 石津式パンタグラフ(2018年5月)
- 石津式パンタグラフ(2018年5月)
ステッカー
- 側面窓ステッカー(2018年5月)