この車両について
【オハ35系客車 オハ35 2329 (美濃太田の保存車)】
オハ35系は、1939年から戦中、戦後にかけて大量増備された、車体長20m級・鋼製3等客車の形式群です。
スハ32系まで600mm幅だった側窓を、1,000mmクラスの広窓に拡大し、「標準型」客車として量産されました。
オハ35系は製造時期によって車体形状が複数種存在しますが、このオハ35 2329(原番オハ35 329)は戦前型と呼ばれる妻部を絞った丸屋根車体の車両です。
その後、電暖化改造により+2000の改番、近代化改装による青15号への塗装変更などを経て、北陸本線の旧型客車が全廃となる1985年頃まで活躍していたものと思われます。
廃車後は1991年の佐久間レールパーク開園に合わせて展示車両となり余生は安泰…と思われたのも束の間、1994年に展示車両の入替に伴って佐久間を追われ、美濃太田の車両所にて保管されることになりました。
美濃太田で20年近く保管されましたが、リニア・鉄道館の収蔵候補から漏れたことから解体の対象となり、2013年に西浜松に陸送、その後同年中に解体されてしまいました。
各部資料写真
写真は全て2013年2月撮影
戦前型のオハ35としてはスタンダードな形態です。
近代化改造を受けつつも客用ドアは旧タイプを維持し、TR23台車も平軸受のままとなっています。










